幕末モノ

50歳過ぎるまで、まるで幕末や、戦国時代に興味が無かったのです。

むしろ飛鳥時代とかのフィクション性や、

徳川時代の泰平のの世に平和でも武士として生きる侍の姿。

また任侠モノが人を殺め、

そうせざる得なかった罪人の悲哀と人情性を描いた時代劇が好きでした。泣く泣く、、、

 

つまりフィクションですね。子供っぽいな。アタシは。

鬼平大岡忠相、拝一刀、座頭市

 

ここで刀の話。殺人の為の道具。

 

江戸時代は、実用性より華美な装飾を好む大名や

刀に精神性を重んじた、武術指南役のような手練れの二派に大きく分かれていたようですね。

もはや、殺戮の道具では無かった。

 

とは言え、刀は刀。

そんな江戸時代。

子連れ狼のワンシーン、

殺人を依頼してきた大名が、正対した拝に言う。

そこもと!世に対面し、抜き打ち座は無礼であろう!

 

拝一刀の刀は先祖伝来の同田貫。戦国時代の刀。生き血タップリ吸ったやつ。

拝は言う。これは戦場刀にござる。

いつ何時でも抜けなければならぬと覚え申すが、、、

ゴルゴ13だね。つまり、人斬り刀。

 

長谷川平蔵は、故あって見逃してやる盗人に、笑顔で、おうそうだ!証文貰おう、

と罪人の腕を一刀で切り落とす。やはり、斬る刀。

 

無知なアタシは、戦国時代の刀が、一番価値があるものだと思ってました。

違うんですね、本当の名刀は全て平安時代のモノなのですね。

戦場刀と、精神性、どちらも備えたうえに、美しいんだと。どうせ買えません。

昔のアストンマーチンですな。

ハイ。

幕末モノに戻ります。

 

戦国時代は、やはり戦争中の時代で、史実をイメージし易く、面白いなあと。

幕末は、江戸から東京へと続く時代で、全く虫にもアタシはなって無かったのですが

祖父が明治生まれで、生乾きのイメージで、リアリティがある。

そして、諸外国との関係もほぼ今と同じで。

 

だからって、ひねくれモノのアタシは、信長や竜馬ぢゃ無いのですね。

司馬遼太郎先生の、人斬り以蔵 読了。幕末期に本当に殺戮の為に刀を使った男。

時代遅れの男。その凶暴さに、愛した師匠に疎まれてまで、以蔵は

師匠の、武市半平太切腹の前に打首にされる。

刹那い。

落語のマクラでは、江戸で打首でしたが、司馬作品では、京都でした。